指導の進め方
1.生徒カウンセリング
毎回の授業時に、生活、体調、自学自習状況、悩み事等をカウンセリング致します。
カウンセリングは時には1時間近く行うこともありますが、子ども一人一人の状況をつぶさに把握し、その日の子どもにあった指導、次回までの課題設定といった事項を適切に行うために必須です。
この段階で時には大きな問題に繋がりかねなかった事項が見つかる場合もあります。その際には、指導よりもその問題解決を優先することもあります。
2.課題確認&確認テスト
課題確認では、設定した課題を自学自習で適切に行なってきたのかをつぶさに確認します。こちらの指示通りに行えているか、課題を行っている時につまづいている点はないか、課題を行えていたとしても隠れた克服点は存在していないか…
確認テストでは、前回行った内容で重要な事項と課題に関わるものが適切にアウトプット出来るのかを確認します。この時もただテストを行わせるのではなく、子どもがテストを解いている状況を極力観察し、アウトプット時に問題点がないかどうか丁寧に確認します。
3.課題&確認テスト解説
ここでは、確認した課題と確認テストのそれぞれで、子どもが出来なかった所、出来てはいても怪しい所等を中心に解説を行っていきます。この課題や確認テストの解説は重要です。なぜ重要かと言いますと、既に授業で行ったものの穴をこの解説で埋めなければ、空いている穴が授業の進展と共に増えていく一方だからです。
基礎学習段階から応用段階まで、幅広い子どもにとってこの穴埋め作業を完璧に出来るかどうかが学力向上の鍵を握ります。そのため、指導する側としては特に注意を払わねばならない部分です。
4.授業
授業では、一人一人、千差万別の子どもが理解出来ているかを適宜確認しながらティーチング(Teaching)とコーチング(Coaching)を組み合わせた授業を行います。知識が全くない子どもにはティーチングを通してインプットを行い、知識が一定程度ある子どもにはコーチングを通じて持っている知識を積極的に使用して考えてもらいながら、学習を進めて行きます。
授業内で子どもには積極的に間違えてもらいます。間違えないことを恐れて萎縮してしまうよりは、間違えてでも構わないので積極的に取り組んで欲しいからです。間違えることは怖くない、間違えても取り組むことが大切であるとわからないと、自学自習が思うように進まないのです。
5.適切な課題設定
カウンセリングでの生徒状況、前回の課題と確認テストの出来、それらの解説理解状況や授業内の学習状況を総合して判断し、次回までに行うべき自学自習課題を設定します。
この課題は一律に子どもに課すということはなく、子ども達一人一人に向けて調整された課題です。基本的に質・量共に無理のない課題設定を行いますが、受験学年や目標校が高い等の場合には厳しい課題設定を行うこともあります。これは、一定期間の間に学力を伸ばしていかなければならないためです。
6.自学自習
行うように指示した課題に自学自習で取り組んでもらいます。この自学自習を自在に行えるようになることが指導の究極の目的となります。というのも、自学自習=独学が行える習慣を身に着けていれば、小学校、中学校、高校、大学、果ては社会人になってからも、自ら学び成長していくことが可能となるからです。
自学自習においては、2つのことが重要になります。
一つ目は、質を最大化して取り組むことです。これは単純に言えば高い集中力を発揮し、1時間の学習を2時間、3時間分まで引き上げられることを指します。
二つ目は、適切な量を取り組むことです。量については、単純に最大化をしても意味はありません。どんなに量をこなしていても、そこに質が伴わねば効果は薄いからです。質の低い3時間の学習量は、質の高い1時間の学習量と変わりません。ここから、適切な量に取り組むとは、高い質が維持できる量に取り組むことを指します。